再就職手当とは
再就職手当は、失業保険(雇用保険の基本手当)を受給中の方が、所定給付日数の一定以上を残して早期に再就職した場合に支給される給付金です。通称「早期就職ボーナス」とも呼ばれます。
転職活動中に失業保険を受給しながら早めに転職先が決まった場合、残りの給付日数分を一括でもらえる大変お得な制度です。転職の合間にもらえる給付金の中でも、転職活動のモチベーションになる重要な給付です。
再就職手当の受給額イメージ
たとえば、基本手当日額7,000円・給付日数90日の方が、45日(半分)残した時点で転職先が決まった場合:
7,000円 × 45日 × 70% = 220,500円約22万円を一括受給できます
受給条件
再就職手当を受け取るためには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 失業保険の受給資格がある | ハローワークで受給資格の認定を受けていること |
| 待機期間の経過 | 離職後7日間の待機期間が終了していること |
| 給付制限期間の経過 | 自己都合退職の場合、給付制限期間(2ヶ月)が終了してから1ヶ月間はハローワークまたは職業紹介機関の紹介による就職であること |
| 給付日数の残日数 | 就職日の前日時点で、所定給付日数の3分の1以上が残っていること |
| 就職先の要件 | 1年以上継続して勤務することが確実と認められる安定した職業であること |
| 前職との関連性 | 離職前の会社に再就職したものでないこと |
受給できる就職の種類
正社員・契約社員・パートタイムなどの雇用形態を問わず、「1年以上継続勤務が確実」と認められれば対象になります。また、事業を開始した場合も要件を満たせば「就業促進手当(起業等)」として受給できます。
受給額の計算方法
計算式
給付率は残日数によって変わります:
・就職日の前日に 3分の2以上 残っている場合 → 70%
・就職日の前日に 3分の1以上(3分の2未満) 残っている場合 → 60%
受給額シミュレーション
| 月収(退職前) | 基本手当日額(目安) | 給付日数90日・残2/3以上(70%) | 給付日数90日・残1/3以上(60%) |
|---|---|---|---|
| 20万円 | 約4,800円 | 約20.2万円 | 約8.6万円 |
| 25万円 | 約5,800円 | 約24.4万円 | 約10.4万円 |
| 30万円 | 約6,500円 | 約27.3万円 | 約11.7万円 |
| 35万円 | 約7,200円 | 約30.2万円 | 約12.9万円 |
| 40万円 | 約7,700円 | 約32.3万円 | 約13.9万円 |
※上記は目安です。実際の金額はハローワークで確認してください。
早期就職ほど受給額が増える理由
残日数が多いほど計算のベースとなる日数が増えます。給付日数90日の場合、61日残っていれば70%の給付率が適用されるため、31〜60日残っている状態(60%)と比べると受給額に大きな差が生まれます。早めに転職先を決めることが、トータルの受給額最大化につながります。
申請手続きの流れ
就職が決まったらすぐにハローワークへ連絡
転職先への入社が決まったら、速やかにハローワークに「就職の届け出」を行います。入社前日までに届け出ることが原則です。
再就職手当支給申請書の受け取り
ハローワークで「再就職手当支給申請書」を受け取ります。あわせて「採用証明書」を転職先の会社に記入してもらう必要があります。
入社後1ヶ月が経過したら申請
入社から1ヶ月が経過した時点で、申請書と採用証明書を添えてハローワークに申請します。申請期限は就職日の翌日から1ヶ月以内です。期限を過ぎると受給できなくなるので注意。
支給決定・振り込み
審査を経て、支給決定通知が届き、約1〜2週間後に指定口座に振り込まれます。
受給額を最大化するポイント
給付日数3分の2以上残してから就職する
給付率70%を適用するには、就職日の前日時点で給付日数の3分の2以上が残っていることが条件です。たとえば給付日数90日なら60日以上残っている状態での就職が目標です。
待機期間・給付制限期間の計算を把握する
自己都合退職の場合、給付制限期間(2ヶ月)終了後から残日数のカウントが始まります。ハローワークへ申請後に残日数の計算を確認し、逆算して転職活動のスケジュールを立てると効果的です。
就業促進定着手当も確認しよう
再就職手当を受給した後、転職先での6ヶ月後の賃金が離職前の賃金より低かった場合、「就業促進定着手当」として追加支給を受けられる可能性があります。転職先での賃金が下がった場合は確認してみましょう。